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製品開発ポイント-製造リードタイムとは

  1. リードタイム
  2. 生産管理

発注から納品するまでの時間について説明します。

1.モノを作るために必要な時間

モノを作る。

いわゆる「製造」において、そのために要する時間を『製造リードタイム』と呼びます。戦後に生産改革の中で生まれた言葉で、昔の日本では「手番」と呼んでいました。モノを作るための時間は、産業活動においては「発注する」という行動を初動として行うので、一般的には発注してから納品までの時間を指すことが多いと言えます。

正確にはモノを作る作業を開始する時点ということであるので「製造指示」ということになり、「製造指示」から「納品」までの間には様々な作業工程があります。具体的には以下の大まかな工程を経由します。

「製造指示」→「製造準備」→「製造」→「品質管理」→「出荷」→「配送」→「納品」

また、「製造」の中でも、一つの製品を製造する加工工程を経由します。したがって、『製造リードタイム』の管理を行うには、それぞれの工程に必要な所要時間がどのくらいかを認識する必要があり、且つ作業が今どの工程の進捗にあるかを知る必要があるのです。

これを生産進捗管理といいます。

2.生産管理

初めてある製品を製造開始する場合は、全ての材料が新規手配となりますが、2回目、3回目となれば前の材料の残りがあります。いわゆる「在庫」です。

在庫があるということは、その分製造工程は先に進みます。製造指示をかけて材料を入手するまで長時間要するような場合には、特に在庫があるのは有利です。したがって、在庫をどの程度持つかは『製造リードタイム』を短くする効果があることになるでしょう。

しかし、在庫というのは保管場所が必要となる上に、長く保管することで劣化という品質上の問題を生じることもあるというリスクも生じます。万一、次の製造指示がしばらくないとなると、在庫は一気にロスとなりコストが高くすることにつながります。このバランスを考慮することも重要になるのです。

また、材料を入手したら直ちに製造がスタートできるとは限りません。加工機械の準備に時間を要したり、他の加工が終わっていないため、当該加工に取り掛かれない場合もあるでしょう。さらに、検査作業において予想外の不良が発見されたり、配送期間も納品場所やルート、曜日によっても可変します。

これらの、要素を含めて「製造指示」から「納品」までの一連全ての進捗管理を行うことを【生産管理】と呼ぶのです。

この管理は、量産プロダクトにおいて極めて重要であり、この差配が納期管理はもとより製造原価にすら影響を及ぼす、まさに肝なのです。

3.生産の管理ポイントを知る

その生産においてリードタイムに影響する要素に分けて管理工程を仕分けることが、生産管理において最初の重要なポイントとなります。

筆者もコンサルティングの機会に、生産管理担当が持つ資料に縦横びっしりの表に細かい数字で記載された進捗管理表を見かけることがありますが、そういった資料であっても必要な管理工程を掌握していないと、無駄な管理にばかり時間を要して肝心の進捗のコントロールができなくなります。管理する一つ一つの工程単位をどこに設定するかは重要なのです。

もう一つは、各工程の遅延要因として考えらる事象を想定することです。ある程度の経験値と知識は要しますが、これも生産管理において重要なポイントです。生産管理におけるリスクマネジメント」というこの予測こそが、トラブル発生の際の対応方法の選択肢を複数持てる秘訣なのです。

とは言え、どこまで予測をして管理しても「ものつくり」は生ものなのです。予想もしないトラブルもあります。しかし、管理された状況というのはトラブルを防止する効果と、トラブルに落ち着いて対処できる効果を両方有するメリットがあります。

面倒ではあるが、量産前に管理体制を構築していくことを心がけましょう。