製品開発ポイント-組立の工程
効率よく組立作業を行うことは物づくりには不可欠です。この記事では組み立ての工程ついて説明します。
1.プラモデル製作にみる組み立て工程
製品を完成させるためには、必要部品を組み立てる必要があります。男子であれば子供の頃に、プラモデルを組み立てた経験はあると思います。たくさんある部品をひとつひとつ組み立て手順を見ながら組んでいく作業を繰り返して最後にやっと完成体となる楽しい記憶が蘇ってきます。
このプラモデルの作業の一連はまさに組立工程と呼べますが、実際にメーカーの組み立て工場ではセメダインでの接着作業だけというわけにはいきません。多種多様な部品と作業方法がある中で複雑な管理も要求されていく場合もあります。
2.ライン組立とセル組立
組み立て作業においては、基本的に一つの組立単作業を1工程とします。この工程には当然順番があり、全ての工程を通過すると完成品に組みあがります。
工程ごとに作業者を配置して、一つの工程作業に専業する組立環境を「ライン組立」と呼びます。1900年初頭にアメリカで発祥した手法です。いわゆるベルトコンベア方式での流れ作業です。大量生産においては効率的であり、単工程に特化するためその工程作業の習熟度が早く高くなるというメリットもあります。
単工程ごとではなく、複数の工程(完成までの全ての工程の場合もある)を一人で組み立てる方法をセル組立方式と呼びます。この場合は、一人の作業者が組み上げていくのでベルトコンベアでの移動ではなく部品を作業者のも有利になります。少量多品種には有効な手法となります。
3.今後の組立方式の進化
特に自動車分野においては、各国の各メーカーがイノベーションを掲げ、日々改善進化に取り組んでいます。その中でも、ドイツは「インダストリー4.0」といって広範囲での産業様式の変革を提唱しております。
AIやIoTなどの活用による効率的な自動化や状況対応型での仕組みを構築することが可能となります。
また、それらの導入により得られる多くのデータから最適を選択し、更なる効率化への進化を自ら進めることが可能となります。
AIの進化や実用性の拡大は急速であり、今日、明日というレベルで日々情報が更新されております。
新たなモノつくりのスタンダードが作られる未来がきております。