コー爺コーナー-良いものづくりラインを確かめる5つのポイント
商品の製造を依頼した先がどのように製造工程を管理しているか、どう確認したらいいのでしょうか?今回は良いラインを見分けるポイントをお示しします。
1.管理者やリーダーが現場に足を運んでいるでしょうか?
複数の人が同じように作業しているか? ラインの掲示物は掲示期限内であるか? など管理者が足を運んでいるか確認できるポイントがあります。「人は見ていない事は正しい事が行われている」と思い込む性質がありますので、作業者の手順に違いがあっても見ていないと是正されません。良い品質のラインは作業が揃っていますし、整然としています。
2.見るべきものが見えるような手順になっているでしょうか?
同じものを見ていても認知できる人とできない人がいます。一度見えるようになると見方がわかってきます。人の脳が違いを認識するには少しの訓練と努力が要ります。検査用の良品・不良品の見本が充実していて定期的な確認が入る手順のところは良いラインです。
3.「危ないな」と思ったことを放置していないでしょうか?
外科の名医は普段の生活でも間違いが起きない行動にしているそうです。例えば食卓で調味料の壜の前にコップなどがあれば、まずそのコップを寄せてから壜を取るそうです。決してコップの上を飛び越えて取ったりしないそうです。
作業の動線にじゃまなものがないか? 通路に飛び出しているものがないか?など安全に気を配っているか判断できます。
4.失敗の関門は次々と破られます。 異なる方法や質の確認になっているでしょうか?
安全管理や作業ミス防止などで、二重三重に関門を設けても失敗が起こることがあります。
良くあるのがダブルチェック機能が働かないことです。
作業者とリーダーの二人で確認するというやり方は最初の作業で見逃すと次も見逃しが起こりがちです。
二つの確認方法が質や手段が違っていたら安心です。
5.五感+勘+科学的装備の組合せを活用しているでしょうか?
人の感性や勘は小さな変化も捕らえる素晴らしいものです。熟練の作業者が居るところはそれが大きな強みです。これにAIやIoTなどを上手く組合せて使うとモノづくり力が強くなります。
工程のデータの推移図管理だけでなく定期的に分布図を集計しているか? なども確認ポイントです。
統計を使って、定期的にそのデータを確認するシステムになっているところは品質向上を目指意識の高いラインです。推移図では見えない変化もグラフにすると期間の前後で平均値違うのがわかります。