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製品開発ポイント-アイデアから製品化への変換1

  1. アイデア
  2. 企画
  3. 製品化
  4. 開発

アイデアを実際の製品にするまでの流れをご紹介します。

1.製品化するというのは事業化するということ

「アイデア」を具体的に「製品化」することを企業が行う場合は、製品化までの流れを組織役割で分担して遂行しています。企業というものが収益をあげる目的で活動している以上その製品化のポイントは「事業性がある」ということとなります。

したがって、その「アイデア」を「製品化」するということは、言い換えれば「発想」を「事業化」するということとも言えるのです。

事業化する価値を有するものかどうか。単に「売れるかどうか」だけではなく、企業イメージや技術の向上、また知的財産戦略上での価値も事業価値として捉えられるでしょう。すぐに多く売れることはないけれど、我が社が製品開発することで市場イメージの向上になるというものです。ペヤングの激辛ヤキソバ等は、多く販売数を得ることを目的にはしていません。ユーチューブなどのネットメディアの拡大に伴う企業PR戦略上の新製品開発要素が大きいと想定します。このように、アイデアと製品化の間には、事業性の検討が存在します。

基本的にはいきなり「製品化」という検討をせず、まずは事業価値の評価が先に行われ、その上で決定した事業プランに沿った製品の仕様を決め、そこで決まった仕様が要するに開発すべき「新製品」の仕様になります。販売価格や流通経路、販売広告や生産数等を考慮の上で、製品仕様が決められていくのです。

新製品を絶えず市場にリリースしていかなければならない企業では、アイデアの創出は一般的に営業企画部署や製品企画部署が行っています。そこから製品のリリースまでの作業を各部署が担当して進めていくのです。

企業での新製品開発においてはアイデアを発想する方向性は自社製品のラインナップや自社の市場における企業イメージを考慮して行われており、何でもよいので好き勝手発想するということではないです。あくまでも目的は次の自社の「新製品とは」なのであり、そこが発想原点であるからです。普段から市場の情報を収集し、次にどのような市場の要求があるかを推測する(市場ニーズの予測)。この予測が企画部署が発想する「アイデア」の根拠となり、そして、その根拠通りの市場価値があるかどうかを徹底的に分析するプロセスをとります。

このように開発設計される「新製品」と、それを販売展開するマーケットニーズである「市場が求める期待」との相関関係が不一致にならないようにするプロセスを重要とします。これは、組織的取り組みであり、スタートアップ型の開発では、なかなか実行できないプロセスではありますが、「開発者」の「思う人」「使う人」の期待とが不一致にならない重要性の認識においては知っておきたいプロセスです。