製品開発ポイント-樹脂の加工のいろいろ
私たちの身の回りには実に様々なプラスチック製品が存在しております。プラスチック製品の材料はプラスチックになります。プラスチックとは樹脂の中の一つです。樹脂には天然樹脂と合成樹脂があります。天然樹脂とはゴムのように字のごとく樹液成分等を原料に作られた材料を指します。合成樹脂とはプラスチックのような石油化学成分で作られた材料が主になり、プラスチック材料を加工する方法は様々です。
1.型を必要とするもの
・インジェクション成形:金型等を作って、それに溶けた材料を成形機という機械で流し込んで形を作る方法。
(製品例)プラスチック製品の本体部分やケース等。
・押し出し成型:金型の口金(ダイス)から、溶けた材料を押し出すことで口金形状で押し出された形状に加工する方法。
(製品例)各種チューブ・建築用の枠・レールなど
・真空成型:溶けたシート状の材料を型の表面に張り付けて型の形通りに加工する方法。
(製品例)お菓子のトレー・食器のプレートなど
・インフレーション成形・ブロー成型:型の中で溶けた樹脂の中に空気を送り込んで膨らまして加工する方法
(製品例)ペットボトルなど
その他、ラミネート加工・シート加工のように袋や薄いシートを作る加工やキャスト成形・スラッシュ成形など型に流し込む方法などもあります。
2.型を必要としないもの
ブロック状、若しくは円柱状、板状の樹脂材料を削ったり、曲げたり、穴を開けたりする方法で樹脂切削加工や樹脂曲げ加工などがあります。
また、樹脂は可塑性を持つため溶けると溶融する性質があります。超音波でくっつける溶着の方法もあります。
様々な加工方法ごとに有利な点や不利な点があり、それらを目的に合わせて選択することが重要です。