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製品開発ポイント-金型でモノを作ること

  1. 型による生産
  2. 量産
  3. 金型

金型でのモノつくりとはどんな原理でしょうか?金型でのモノ作りについて説明します。

1.たい焼き”のような型

たい焼き屋を買いに行くと、鉄板に挟まれて焼かれているたい焼きを見て「こうやって焼いてるんだ~」って子供の頃に思ったものですね。
たい焼きの形の鉄板で焼くことで同じ形のたい焼きができるのです。この鉄板が言わば金型です。

プラスチック材料であればインジェクション成形(射出成型)の金型があります。たい焼きのように二つに割れる型の中に成型品の形が彫られており、その中に溶融したプラスチック材料を流し込んで固める方法です。型が開くたびに製品が出来上がります。原理はいたって単純なのです。

このたい焼きの鉄板のように型の中に材料を流し込んで形にする方法では他に、ゴムやシリコンの成形・発泡スチロールやウレタンスポンジのような製品を成形する発泡成形・金属のドアノブなどのダイキャスト成形やセラミック製品の成形・でも同様な金型を使って製作します。

2.ところてん”のような型

ぎゅっと押し出すと細く出てくる「ところてん」。夏の風物ですよね。
このところてんを押し出す時に、木製の筒状の道具を使います。この道具があれば同じ細さのところてんが何度でも簡単にできます。これも一つの型になります。

プラスチックやアルミニウムなどの軽金属などで成形手法として活用される押し出し成形の金型はまさに“ところてん”の押し出し方法と同様の原理になります。口金(ダイス)という型の形にならって、材料が押し出されて出てきます。切断した時の断面形状は同じ形状のものが大量に製造できます。

例えば、アルミサッシのレールやゴムのチューブなどはこの方法で作られています。他にもシートやフィルム状に樹脂を成形する場合にも押し出し成形が用いられます。
押し出し成形された樹脂の中に空気を送り込むことで膨らんで袋状やフィルム状になるのです。

3.金型を作るときに気を付けること

金型は大量生産のために製造前に作っておく生産用具になります。金型それ自身は製品ではありません。初回に製作すればよいのですが、まずほとんどの金型は高い費用が必要になります。
なので、どのような金型を作るかは慎重に検討して仕様を決めなければなりません。

ポイントは、金型の寿命です。金型にも寿命があります。金型の寿命は、きちんとメンテナンスをして、管理して使用することで伸ばすことができます。逆に、管理が悪いと寿命も短くなります。人間と同じですね。長く使用する場合は、しっかりと金型の保全を考えていうことが大切です。

そして、もう一つ大切なのが、金型の費用です。もう少し言い方を変えると「金型費用の適正な考え方」です。金型を見積もり依頼すると、各社各様の価格が提示されるはずです。

この金型費用の考え方は別な機会にふれますが、安かろう悪かろうの金型作りにならないように気を付けましょう。とにかく、きちんと打ち合わせすることが重要です。